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桑沢デザイン塾 第5回目 山本雅也×下川一哉

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 桑沢デザイン塾の最終回の5回目、日経デザインの副編集長である下川一哉さん。テレビ東京で深夜放送しているDesign Channelで見る限り、なんだか真面目そうな方という印象があり、はじめの内はそう思っていたんですが、真面目な中にもユーモアのある話し方がいい意味でよかった。
 はじめに下川さんが「デザインンが社会に対して説得力を持つために」というテーマで、

①デザインの言葉で語らない。ビジネスの言葉で語る。

 クライアントに対するプレゼンの時に、市場(ユーザーなど)の事をデザイナーがわかっていないといけないであったり、プレゼンには相手に伝わりやすいように数字を入れる。これは商品ターゲットとして30~50代の女性とか支持率が何パーセントかといったようなことです。商品の説明をするのにも「有機的なフォルム」でなく「丸みをおびていて手に馴染む」と言葉を言い換えをするといったような事です。
 また、伝える相手もなるべくならトップの人と話しをすることが大事であると言っていました。この理由は、自分のデザインを主張する上で、ノイズが少なくなるということ、上の人がデザインを認めているのだからまわりが口を出すことは出来なくなります。そうは言ってもなかなか社長に対してプレゼンできない現状があるのも確かなことだとは思います。
 そういった意味ではプロダクトデザイナーとして活躍している深澤直人さんや喜多俊之さんはこれにあてはまっている人であるそうです。

②製品の上でなくブランドの上でデザインを提案する。

 ブランドによってデザインの役割は変わる。そこにはいいデザイン悪いデザインではなく、ふさわしいデザインとふさわしくないデザインがある。
 例としてソニー、シャープ、カシオを挙げられ、ソニーはソニーらしいデザインがすべてで「ソニーデザイン」という言葉が示しているように誰も今までに見たことのないモノを追求している。
シャープは今現在は液晶がすべてでとにかく液晶に重点を置いている。そしてカシオは、G-SHOKという商品の価値を全面に掲げている。
 例に挙げられた3つの会社だけでなく数多く存在するひとつひとつの会社でデザインに対して求めるものが違うのである。ソニーに対して、シャープやカシオの提案は受け入れられなく、シャープに対してソニーやカシオの提案は受け入れられないといったようにそれそれ会社にあった考えにあったデザインの提案をしなければならないということ。

③デザイン戦略を知財戦略に置き換える。

 これから先は、デザインをうるのではなくデザイン戦略でうる。話の中では守備的知財戦略と攻撃的知財戦略という言葉で説明してくれました。

最後に山本さんがまとめという形で「デザインの説得力」について、
①人は説得されたがっている
②自身は他人のために持つ
③楽しくやる

という言葉を黒板に書いて、今まで塾として行ってきた4回を振り返り、今まであまり時間を取れなかった質問の時間を設けて受講者の質問に下川さんも含めて答えてくれました。そして時間になり全5回が終わりました。

 この講座は今まで何度か行われてきた桑沢デザイン塾の中でも案内を出してから定員がいっぱいになったのが早かったくらい人気のあったものだったと聞いて、本当に毎回ためになる話を今現在活躍されている方々から聞くことができたので思い切って受講してよかったと思い、これから自分の目指していくものに生かしていければと思います。
by onora123 | 2005-12-04 11:00 | Design

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